<言語学>学校では教えてくれない「send A to B」と「send B A」の違い

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昨日の続編。

実は異なる「send A to B」と「send B A」

次の2文を読んで、意味を考えてみてください。

  1. I sent the letter to Bob.
  2. I sent Bob the letter.

それぞれSVOM、SVOOの文型をしています。

中学や高校の英語の授業だと、基本的にこの2つは同じ意味と教えられてきたはずです。和訳すると、「私はボブにその手紙を送った。」ですね。

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ここで、これら2文それぞれに、「but he didn’t receive it.」という同じフレーズを足してみます。

  1. I sent the letter to Bob, but he didn’t receive it.
  2. I sent Bob the letter, but he didn’t receive it.

追加した部分を和訳すると、「しかし彼はそれを受け取らなかった。」ですね。全く同じ意味の文に、全く同じ文を足した…そう見えませんか。

しかし実は、これをネイティブが見ると、「2は少し違和感がある」と感じるのです

send A to B では ”移動にのみ焦点が置かれている”

to という前置詞から何となく感じ取ってほしい…としか、僕からはその理由を言語化できないのですが、send A to Bでは「移動にのみ」焦点が置かれているのです。

つまり、”I sent the letter to Bob.”は、「手紙がボブに向かって送られたという事実のみ」が示されていることになります。

send B A は “AがBを受け取り、所有したことまで焦点が置かれている”

一方、send B A の形では、「AがBを受け取り、所有したところまで」焦点が置かれているのです。

つまり、”I sent Bob the letter.”は、「私によって手紙が送られ、それをボブが所有したところまで」が示されていることになります。

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だから、”I sent Bob the letter, but he didn’t receive it.”だと、「いやいや待ってよ、君は最初に”ボブは手紙を所有した”って言ったのに、結局受け取ってないの?」となるわけです。

終わりに

少し言語化するのが難しかったのですが、書ききってみました。(特に専門の人からすると)ツッコミありまくりかもしれませんが、ご了承ください。

もちろん、多少聞き手は違和感あっても、「たぶんこういうこと言いたいんだろうな」と普通は理解してくれるでしょうが、できるだけ正しい文を出力できることに越したことはありませんよね。

何か役に立てば、また言語学の面白さが伝われば、幸いです。