プロアーティストの「ライブ撮影・シェア解禁」には懸念もある。

photo credit: Oasis live in Singapore via photopin (license)

ラウドロックバンド coldrainが、「ライブ撮影・シェア解禁」をした件に関する話。

ラウドロックバンド「coldrain」が、ライブの撮影・シェアを自由化

日本のラウドロックバンドでありながら世界でも活動を広げる、5人組ロックバンド coldrain(コールドレイン)。

そんなcoldrainが、自身のライブの撮影自由化を宣言し、一部で話題になってました。

「お願いではない」

僕はこの宣言をしたライブに行っていたわけではないので、彼らの生の声でそれは聞けていないのですが、先日この件に関して公式なツイートがありました。

ざっくりまとめると、こんな感じ。

学生時代、なかなか来日予定がない海外アーティストのライブ映像をネットで探して観ていた。そのほとんどが画質も音質も良くない”客撮り”のものだったけど、そこにはMVやプロが作ったものとは違う、アーティストとファンの姿があり、刺激になり夢を広げてくれた。

これだけネットが普及して世界中の音楽ファンで情報のやり取りができる時代になったのに、日本ではまだそのような撮影・シェアは禁止されている場合がほとんど。せっかく日本のライブシーンはルールもマナーも守るファンが多く素晴らしいのに。世界でライブしてみてそれがよく分かった。

だから、自分たちのライブでは「撮影・シェア」を解禁してみたい。

もちろん、”生”に勝るものはないという思いに変わりはなく、これは「撮影”してほしい”」というお願いではない。でも、誰かが撮ってネットに放流してくれれば、自分が学生の頃感じたのと同じように、今度は世界の人が日本のライブを映像で見て、「生で見てみたい」と思ってくれるんじゃないかと思って。

ということで、これからは撮影・共有OKですが、モラルはしっかり持って行ってほしいです。信じています。

撮影が(グレーゾーンで)許されていた、アメリカでのONE OK ROCKのライブの景色が残念すぎることを知ってほしい

初めこの話を知ったとき、さすが世界で活動しているだけあって、考え方が開けていて素晴らしいなと、半ば手放しで良い気持ちになりかけました。

しかし、「これがもし上手く良い方向に流れなかった場合の残念な光景」というのも、そういえば聞いたことがあったのでした。

世界で活動を広げる日本のロックバンド代表格、ONE OK ROCKがアメリカ・ニューヨークでライブをしたときの話。現在アメリカに住む記事執筆者のさがやんさんによるレポートなのですが、日本人の感覚からするとなかなか衝撃的な光景を目撃したようで…。

肝心の曲でも皆ノリが合わないし、ていうか皆必死に撮影しすぎで動かない。
僕の視界には常に3個以上の携帯の画面が映り込んでいて、一体何度叩き割ってやろうかと思ったことか。ライブに集中出来ないから少し控えて欲しいなぁと思っていました。

ライブ観に来てんのか、撮影しに来てんのか分からないなぁ的なことをぼそっとつぶやいたら、近くにいた女の子に睨まれました。いや、一応ルール違反だからね。暗黙の了解になってるだけで。

ただ、こうやって客が撮った映像=Fan CamがYoutubeとかに上がって当日行けなかった人達には嬉しいのかもしれないですけどね。

Fan Camって呼ぶんですね。知らなかった。

この話では撮影が公式にOKされているわけではなく、(アメリカの文化というか常識が絡むのでしょうか、)あくまでグレーゾーンだったということですが、なかなか読んでいるだけでも気分良いものではないですよね。

上記記事では、実際にそのとき撮られYouTubeに上げられた映像も載ってますので、見てもらえれば良いと思います。まあ映像として見ている分には確かに「当日行っていない身としては楽しめる」のも事実ですが、この光景が生で、目の前で起こっていれば、集中してライブ楽しむのはかなり厳しいだろうなあと思います。

まとめ

小学校で言われるような言葉ですけど、自由というのは信頼の上でしか成り立たないもの

coldrainに限らず、今後プロ級でも同様の自由化を行うアーティストがまた現れてくると思いますが、制度厳しくなりがちな日本において、せっかく彼らが思い切って実行してくれたこの動き。

残念な結果にならないよう、音楽ファン全体でその理由・背景、そして「適当なマナーだと残念になってしまう」という事実、共有していけたらいいなと思いました。

おしまい。

よっしー
1995年大阪生まれ 音楽とインターネット育ち。 詳しくはこちら。