一言の有無の大きさ


最寄駅の駐輪場。料金支払いや入退場の管理は基本的に機械の仕事となっている。

退場口では清算済みの入場券を機械に挿入して、確認が取れれば門が開いてさようならという形なのだけど、その際にその機械からは「退場してください」と女性の声で録音されたアナウンスが流れるようになっている。

週3回以上は使っている駐輪場なのだけど、先日急にその機械から前述のアナウンスが流れなくなった。

システムの変更などではなく、どうやらスピーカー周りの故障っぽかったのだけど、そんなことより驚いたのは、退場門が無言で開かれたときの虚しさ。

このアナウンス内容が例えば「ありがとうございました」のような感謝の言葉だったら、急にその言葉が1つなくなったときの消失感というのは簡単に想像できただろう。感謝の言葉が大事なことは、よく考えさせられることが多い。

しかし、単に「退場してください」というフラットな案内音声すら、いつも聞いていたものだと急になくなってしまうことがこんなにも寂しく感じるなんて。全くの予想外だった。

「これくらい今日は言わなくても大丈夫だろう、いつでも言っているし」と安易に言葉を1つ減らすことは、相手には意外に大きなインパクトを与え得るのだなと諭されたような気分になった。機械にこんなことを教えられるのは何だか皮肉だけども。

一言の有無の大きさ、馬鹿にできない。


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