話題の国産・音楽ストリーミングサービス「AWA」を試してみた。聴き放題自体も良いが、新しい音楽との出会いが楽しい。

 

最近話題の、国内大手レーベルも多数参加する、国産・定額音楽ストリーミングサービス「AWA」。

世界では最大級の音楽ストリーミングサービスの王様「Spotify」がなかなか日本に上陸しないうちに、発表からあっさりリリースまで駆けつけちゃいましたね。

僕も遅ればせながら使ってみました。結構良さげです。

AWA Music

無料
(2015.06.08時点)
posted with ポチレバ

AWAとは

エイベックスとサイバーエージェント(アメブロなどで有名な会社)が開発する、国産の定額制音楽ストリーミングサービスです。

そもそも定額制音楽ストリーミングサービスとは

簡単に言えば「月額課金することでそのサービスが配信する音楽や、サービス会社・ユーザーが提供するプレイリストが聴き放題になるサービス」。日本ではまだそれほどですが、現在世界ではかなりの速度で普及が進んでいます。

例えば下記記事によれば、アメリカでは昨年、CD・レコードといった物理メディアによる売り上げが音楽メディア全体の32%、iTunes Store等のデジタルダウンロードによる売り上げが37%だったのに対し、音楽ストリーミングサービス(広告によるビジネスも含む)が既に27%を占めるまでに成長しています。

AWAは実質的には国産第1号?

現在、世界最大級の音楽ストリーミングサービスは「Spotify」と呼ばれるものなのですが、昨年日本上陸の匂いを漂わせたにも関わらず、未だに上陸していません。

そして日本には今までにも音楽ストリーミングサービスは存在していたんですが、どれもそれほどメジャーなところまでは到達していません。その理由の1つが、参加する国内大手レーベルがほとんどいなかったから

世界的には「音源は気軽に聴いてもらえる状態が普通であって、ライブやグッズが主な収益となる(もちろんストリーミングサービスでの再生数などに応じた利益還元もある)」という大きな流れがあるのですが、日本は「音源は有料がやはり当然である」というのを貫き続けてきたんですよね(かなりざっくりですが)。

しかし最近その姿勢を変え、大手レーベルが数多く参加を表明したのが、今回の「AWA」。これまでと違い普及がかなり期待されている背景は、そんなところにあったりします。

さてさて、実際使ってみましょう。どんなもんでしょうか。

曲数はまあまああります

前述の通り、大手レーベルが数多く参加を表明しています。

AWAに当初参加する音楽関係会社は以下の通り

■レーベル
・株式会社KADOKAWA
・クリムゾンテクノロジー株式会社
・株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
・株式会社スペースシャワーネットワーク
・株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
・株式会社テイチクエンタテインメント
・株式会社徳間ジャパンコミュニケーションズ
・株式会社ドリーミュージック・
・日本クラウン株式会社
・日本コロムビア株式会社
・株式会社バップ
・株式会社フォーライフ ミュージックエンタテイメント
・株式会社ポニーキャニオン
・株式会社ミュージックマイン
・ユニバーサル ミュージック合同会社
・株式会社ワーナーミュージック・ジャパン
・エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ株式会社

エイベックスとサイバーエージェントの定額制音楽配信サービス「AWA」、5月27日にローンチが決定!

つまりこれらに所属する多くのアーティストの楽曲が配信されているんですね。結構「あ、これってあのバンドが所属してるレーベルじゃん」ってなった方多いのでは。

BUMP OF CHICKENやSEKAI NO OWARIが在籍するトイズファクトリーが未参加だったり、上記レーベルに在籍していても一部配信されていないアーティストの楽曲があったりはするのですが(例えばユニバーサル傘下のEMI所属であるRADWIMPSや、ソニー傘下のEPIC所属のAqua Timezなどが未配信)、結構配信されている印象です。

順次さらに交渉進めているみたいですしね。AKB48が聴けるようになったのは個人的には驚きでしたが… 。

ただ既に配信中止をしているアーティスト(というかレコード会社単位かな)も出てきているようで、どうなっていくか気になります。利益還元のシステムとかの関係なんだろうか。

ファイル 2015-06-08 21 10 17

▲当初はレミオロメン(ビクター傘下のSPEEDSTAR RECORDSに所属)も配信されていたが、現在は配信中止になっている

音質も読み込み速度も悪くない

音質はLow(64kbps)、Normal(96kbps)、High(128kbps)の3種類を設定から選択できます(Wi-Fiだと320kbpsも可)。これ形式は何なんだろう、m4aとか?

何はともあれ僕の普通の耳では、標準のNormalで問題はなさそうです。Highも試してみたけどまあNormalで良いかという。贅沢にしすぎるとデータ通信量制限に引っかかる恐れもありそうなので。

そしてびっくりなのが、HighであってもLTE(4G)環境であれば、読み込みは爆速です。ほとんどiPhoneのローカルに音楽入っているような感覚でした。スキップしたり曲中で早送りしても一瞬。

新しい音楽の発掘が面白すぎる

音楽マーケターの高野さんが以前こんなことをおっしゃっていました。

音楽ファン以外に音楽サブスクリプションサービスを利用してもらうためには、聴き放題や2,000万曲、月額980円などとは異なるマーケティングメッセージを打ち出すべきだ。

なぜなら、音楽ファン以外の多くの生活者にとっては聴き放題じゃなくても知っている曲だけ聴ければいいし、2,000万曲も必要ないし、月額980円も払うのであれば、YouTubeで十分だからである。

(中略)

音楽を掘る喜びを、音楽を広げる楽しさを、新しい音楽に出会うワクワクを、音楽ファン以外に伝え、伝わる。まさしく「ミュージックディスカバリー」によって、音楽が趣味と言える人々を増やしていける可能性を音楽サブスクリプションサービスは秘めている。

上記の書籍の紹介記事あります

僕、この「月額料金で聴き放題はライトリスナーにはあまり響かない」というのは至極納得いっていたのですが、「サブスクリプションサービスが秘めるミュージックディスカバリー(未知の音楽の発掘)の魅力」というのはぼんやりとしか掴めていない感じでした。

しかしこのAWA使ってみまして、このミュージックディスカバリーの可能性を体感できましたね。例えばAWAは起動すると、AWAで聴かれている曲の各種ランキング(総合・ジャンル別など)が表示されます。

ファイル 2015-06-08 22 04 52  ファイル 2015-06-08 22 05 08

▲AWA全体でのトップ100や、ポップ・アニソン・ロック等のジャンル別トップ20など

当然聴き放題なので、ランキングまるごと聴けます。今人気の音楽を一気に聴き流せるんですよ。

そしてAWAでは、ユーザーはiPhoneの標準ミュージックアプリ等と同様にプレイリストを作成できるのですが、その公開ができます。そのプレイリストはジャンルやムードによって分類され、別のユーザーはフリーワード検索やジャンル・ムード別検索によって出会い、再生することができます。

このようなランキングやプレイリストで全曲知っていることなんてまあ稀でしょうから、アプリ触っていろんな「知っている曲」を楽しんだりしようとする間に、無理なく「知らない曲」との出会いが創造されることが期待できます。

楽しいです。こんな良い音楽にどうして今まで出会わなかったのかと、既に何度も経験しています。わくわくします。

ソーシャルメディアでのシェア機能がつけばさらに良いかも

既に実装を決めているみたいですが、現在はまだです。

これ何故期待してるかっていうと、先日プレイリスト作ってそのスクリーンショットをTwitterに上げたんですよ。

すると思いのほか反応あって。

これめちゃよくないですか。まさしく音楽を通したコミュニケーションが生まれた瞬間ですよ。そして教えてもらった音楽をまたすぐ聴ける

ネットの普及等で、悪い意味でも聴く音楽が千差万別になってしまい「他人の聴く音楽なんてどうでもいい」となりがちになってしまった現代。共通の音楽を通したコミュニケーションというものが少し復活してほしいなと個人的には思っていたので、だからこそシェア機能に期待したいんですよね。

UIが気持ちいい

あとめちゃアプリ使いやすいし、美しい。起動直後のこの画面とか最高。

ファイル 2015-06-08 22 17 51

動作もかなりヌルヌル動いてくれます。iPhoneの標準ミュージックアプリ以上かも。

あとジャケットはもちろんのこと、歌詞も自動取得・曲に合わせて自動スクロールしてくれますし、ロック画面やコントロールセンターでの操作も標準ミュージックアプリと完全に同じ挙動を実現。

標準イヤホンの操作ボタンも使えるという、なかなか細かいところまで詰められている感じです。

ファイル 2015-06-08 22 32 16  ファイル 2015-06-08 22 32 34

▲曲に合わせて自動取得・スクロールする歌詞。ロック画面では標準ミュージックアプリ同様、ジャケット・操作ボタン表示。

今後順調に発展すればかなり期待できるかも

AWAは初起動から3ヶ月間は無料でPremiumプラン試用期間となります。3ヶ月終了後は何もしなければ自動的に無料版のフリープランに移行となり(このフリープランの内容が実は調べてもよく分からなかった)、

  • プレイリスト視聴とラジオ視聴をしたい場合は月額360円のLiteプラン
  • 上記に加え、プレイリスト作成/公開や、楽曲の自由な聴き放題をしたい場合は月額1080円のPremiumプラン

を契約する必要があります。

現時点個人的に気になることといえば、

  • 曲数:少なくはないけど、まだまだ決して多くはない。
  • シェア機能の実装
  • 競合サービスの動き(今日の夜にAppleが同種のサービスを発表する可能性あるみたいですし)

ですかね。でも順調に発展してくれそうであれば1080円なら課金するかもなあ。

 

そんなわけで既に各所で良いという声が挙がっていたように、やはりAWA、なかなか良い感触でありました。今後の発展にも期待しつつ、是非ともひとまず試用をおすすめしたいサービスだと思いました。

AWA Music

無料
(2015.06.08時点)
posted with ポチレバ